マーケティングチームにとってのニュースの価値は(@インターンミーティング第4回)
インターン経過
早いもので12/13にキックオフを行ってからもう1/3で4回目のミーティングになる。まあ実際のインターンであれば週に何度も会社に来てもらっていろいろできるのだが、まだ正式にインターンとして採用されるかどうかもわからないフワフワした状態。もちろんプレゼンをするのは彼だし、僕は単なる会社との橋渡し役でしかないのだが、今回の事は今までしたくてもできなかった事の距離を一気に詰めるチャンスだと思っているので時間の許す限り付き合うつもり。
といいつつも、僕がやりたい事の+αααぐらいを彼には期待しているのでこれまではほぼ丸投げ状態だった。ミーティングと称した集まりも、僕が「それいいね」「これやろう」「うーん、これはどうだろう」みたいな感じでひたすら発散だけさせて一切まとめずやってきた。それでも毎週それをなんとか形にして見せてくれた彼はたいしたものだなーと素直に感心する。
そもそも何やんの
まず前提
僕が所属する会社は営業支援系のWebサービスをやっているのだが、Salesforceみたいに営業管理の機能はそんなに強化していない。どちらかというと、顧客管理に重点を置き、各営業が個別に管理しがちな顧客を会社全体でシェアしようというのが一つの掲げる目標になる。その機能の一つに顧客に関連するニュースを取ってきて見れるようにするってのがある。簡単に言えば顧客の企業名とかでフィルタされた自分の顧客に最初から特化したRSSリーダーってイメージ。
とはいえクロールしてきたニュースに対してお金を取る事はできないので、うちのサービスの中ではあくまで付加価値でしかない機能だ。それゆえあまりテコ入れもされてこず、課題がたまってしまった機能でもあった。
で、転職して間もない僕がそこを面倒見る事になったのだが、なんだかんだ言ってサービスの中では比較的いろいろできる面白い機能だし、入社以来いろいろやりたい事はありつつも、他の要望対応とかに追われてしまってた。
そこで出てきたのが今回の彼と言うわけ。
で、何をするか
付加価値とはいえ、使ってもらえないのは寂しいもの。逆に付加価値でログイン率とかが上がるならそれはうちにとっては価値だ。そんな訳で課題はたくさんあったのだが、今回は以下の2つの課題に取り組んでもらった。
- ニュースのボリュームが少ない
- ニュースを能動的に見ない
ただ、ニュースのボリュームに関しては絶対量のテコ入れは外部にクローラを発注してたりと上司がいろいろやってるので、今ある中で切り口や紐づけ方を工夫できないかって部分。
能動的にみないってのは、おそらくインターフェースの問題が大きいのだけど、そこはアイデア勝負でがんばってもらった。
そんな中、彼は実に多くのアイデアと画面案を考えてくれた。単純に面白さだけで僕は全部採用したかったのだが、使うのは僕ではない。あくまで顧客なのだ。そしてうちの顧客の大半は営業を行う人間だ。
そして、そろそろアイデアもプレゼンに向けて収束させる必要が出てきたので、じっくり話あうことにした。
営業の人にとってニュースとはなんだろう?
明確にコンセプトを決めるためにも、そもそも営業にとってニュースというものがどのような価値・意味を持つのかを再考してみた。
僕らは営業の人間を知らない。もちろん社内の人間に話を聞くこともできるが、それはスケジュール的にぎりぎりになりそうなので、まずは自分達で考えた。
ペルソナ
まず僕らは一つの営業マンのペルソナを定義した。そのペルソナは、うちのサービスを使っていて、見込み顧客との名刺交換や最初のコンタクトは済ませている。これから商談へと発展させるための作戦を練っているようなイメージ。
このペルソナは恐ろしく上手く機能しなかった。いや、ある意味間違った方向に進もうとしていた路線を大きく修正してくれた。
このペルソナはニュースを使えなかった。せいぜい使うとしてもいざ商談へ向かう前に話しのネタとして仕込むために見るぐらいだ。だがそんなものは一般のニュースサイトで十分だろう。たいていの営業マンならあらゆる手段で情報収集ぐらいしている。そう、顧客管理ツールを使っている彼(ペルソナ)にはニュース機能なんて必要なかったんだ。
ここで思い出す、うちの社員達はうちのニュース機能を決して使ってはいない。素人の僕から見ても彼らは優秀な営業マンでありコンサルタントだ。その彼らの口から「あまり見ない」と出ているのだ、この仮定は間違っていないように思える。
シナリオ
僕らの定義したペルソナはニュースを使わなかった。ここで、なんとなく人が能動的に動く路線で行くとダメに思えたので、あるシナリオを考える事にした。
シナリオはこうだ、うちの顧客管理サービスを使っているが、もう管理する顧客は数千人だ。とても定期的に見直せる量ではない。しかし、1年前にダメだった顧客にコンタクトするといきなり案件化するなんてのは流動的な業界なら良くある話だ。そしてそこには必ずきっかけになるイベントがあったはずである。社長交代とか、業務の転換とかいろいろあるだろう。それは必ずニュースとして世に出ているはず、でもその情報を拾えるか、またはその情報を拾ったとしても自分の顧客リストに頭の中で紐づけられるか、それがキモになる。
そこを解決する道は見える、今までは顧客リスト(というか企業)に対してニュースを紐づけていた。それを逆転させればいい。顧客企業に関連するニュースを見るのではない、ニュースから眠っている顧客リストを発掘するということだ。
うん、なんかどっかが既にやってそうだが、そこはもちろん目をつぶる。
まとめ
つまり、営業にとってニュースとは顧客発掘ツールとなる!
まあ、妄想から出た結論であるのは間違いないので、そこは実際マーケの人間にあって是非をとうしかないだろうな。
課題解決とつなげる
さて、そもそもインターンの彼には解決してもらいたい課題を上げており、それに対するアイデアをあげてもらっていた。そして、根幹となる営業にとってのニュースの価値を若干無理やりだが定義したところで、うまい具合につながってくれた。
彼が出してくれたアイデア
一つ目の課題解決方法として、彼は今出している「企業のニュース」にさらに「似ているニュース」というのを出そうという案とその理論作りをやってくれていた。パッとイメージしやすいのはGoogle Newsの関連ニュースだろうか。ただ、単純にキーワードに引っかかったり、同じ社名が入っているとかとは違う方法でやるようだ。理論部分はまたおいおい。
さて、それがなぜ定義したニュースの価値に繋がるかと言えば、似ているニュースを出す事で、そこに紐づいてくる顧客リストが自分以外の社内のリストを紐づけてくる可能性が出てくるという事にある。うちのサービスは顧客リストの共有を目指している、とはいえ自分の顧客リスト以外というのは現場にいる人間ほどそうそう見ないものだろう。
そこで、似ているニュースも出すことで、発掘できる顧客リストの面積を広げることができると考えられるわけ。